剣岳の難易度



剣岳登山の難易度について書いてみます。

剱岳は、北アルプスにある日本100名山の一つで、標高2999mの山です。

剣岳は、日本100名山の中でもトップクラスの難易度の高い山なので、なかなか手が出せないという人もいます。一度は登ってみたい憧れの山という人も多いです。

そういう人は、実際に剣岳の難易度ってどれ位なのか興味があると思います。

実は、剣岳は、コースの選択や日程の組み方次第では、そこまで難易度の高い山ではなくなります。

それでも、決してやさしい山ではありません。

剣岳は、岩の殿堂と言われるだけあって、どこから登山しようが鎖場があります。

有名なのは「カニのタテバイ」と「カニのヨコバイ」という鎖場です。

なので、鎖場を通過する技術が必要なのですが、実は「カニのタテバイ」と「カニのヨコバイ」を通過することなく、最低限の鎖場で剣岳山頂に登れるコースが存在しています。

それが、馬場島からの早月尾根コースです。

一般的な立山方面から剣岳登山するのと比べて、圧倒的に鎖場や岩の通過が少なくなります。

しか~し、この早月尾根は標高差2200m以上ある日本3大急登の一つなのです。

とはいえ、ご安心ください。標高2200m地点に早月小屋という山小屋が存在しています。

この早月小屋に2泊すれば、剣岳登頂の難易度は格段に下がります。
基本的には、1泊すれば十分だと思います。

ちなみに、この早月尾根を日帰りで登っている人は結構います。

私が思うに、剣岳の難易度を高くしている原因の一つに、山頂付近に山小屋がないということがあげられます。

これは、立山方面からでも同じです。
もし、山頂付近に山小屋があれば、どれだけ難易度が下がることでしょうか!

ということで、早月尾根コースについて簡単に解説します。

このコースの距離は、片道8.3㎞あります。
登山道は非常に分かりやすいので迷うことはまずないでしょう。

馬場島の登山口を出発したら、とにかく登ります。
それはもう嫌になるくらい...

しかも、1段50㎝以上の段差の上りは腐るほどあります。かなりきついです。
とはいえ、振り返れば富山湾方面の景色が望め、気分は悪くないです。

富山平野

振り返ると富山平野を望むことができます。


1800m地点

1800m地点


剣岳登山道

とにかく険しい道のりです

少し疲れが出るくらいで、早月小屋に到着します。
椅子もあるので休憩を取りましょう。

早月小屋

早月小屋

ちなみに、馬場島の標高は760mちょっとなので、もう標高差1400m以上登ったことになります。距離だと5.4㎞です。この時点で、少々の山なら山頂です。でも、剣岳はまだまだ先が長いです。ちなみに、距離にして2.9㎞です。

早月小屋から先は、しばらくはきつめの登山と言う感じですが、2800mくらいから鎖場が登場します。

山頂方面を望みながら登ります

山頂方面を望みながら登ります。まだあだあります。

だんだんと険しくなってきました

だんだんと険しくなってきました

早月尾根の核心部が近づいてきました

早月尾根の核心部が近づいてきました

ただ、鎖がなくても大丈夫なレベルです。はっきり言って難しくも怖くもありません。あ、でも、落石は怖いですね。私の時も近くに落ちてきました。念のためにヘルメットがあった方がいいです。

この鎖場のひとつが「カニのハサミ」になるのではと思います。難易度は、カニのタテバイとカニのヨコバイに比べたら、かなり低いです。

岩場の通過は落石注意です。

岩場の通過は落石注意です。

早月尾根の鎖場

早月尾根の鎖場

険しいです

険しいです

この鎖がものすごく長かった

この鎖がものすごく長かった

ちなみに、剣岳登山最大の難所である「カニのタテバイ」と「カニのヨコバイ」は、こちらのコースにはありません。
まあ、もったいないので私はわざわざ行きましたが...

せっかくなので、「カニのタテバイ」と「カニのヨコバイ」の難易度ですが、どちらもしっかりと鎖が付いています。

行きの「カニのタテバイ」は、高度感はあるものの槍ヶ岳の先っちょよりやや怖いくらいのレベルです。

カニの縦這い

カニの縦這いの核心部。足場はしっかりしています。

帰りの「カニのヨコバイ」は、みなさん言うように最初の一歩が分かりにくい。これが分かればずいぶん楽だと思います。私は分からなかったので、鎖を持って体を立てて最初の一歩の部分を通過しました。

その後のヨコバイ部分は、高度感はあるものの、足場もしっかりしているので問題ないと思います。とはいえ、鎖場に慣れていないとかなり怖いと思います。

カニの横這い

カニの横這いの核心部。高度感はすごいです。

この2つだけで判断してはいけませんが、槍ヶ岳よりは難しく、大キレットよりやややさしいといった難易度だと思います。

話を元に戻して、鎖場を通過したら。頂上近くで立山方面と合流し、すぐに剣岳山頂に着きます。

立山方面からの道との合流点。山頂はすぐそこです

立山方面からの道との合流点。山頂はすぐそこです

楽な山ではないので、かなりの達成感です。
そして、晴れていたら、最高の景色です。

まず、立山や白馬岳などの北アルプスの山々。
穂高や槍ヶ岳も望めます。
さらに、空気が澄んでいたら、富士山までも望むことができます。

そして、山々だけでなく、富山湾方面の下界も望むことができます。
能登半島も見えますよ。

剣岳山頂より立山方面

剣岳山頂より立山方面を望む。槍ヶ岳も見えています。

剣岳山頂より富山平野を望む

剣岳山頂より富山平野を望む。能登半島もよく見えます。

これだけ景色のいい山もそんなにないのではと思います。それくらいの展望です。

あとは、来た道を戻ります。
下りは上りより楽ですが、気を付けないといけません。
それでも、危険個所には鎖が付いていて安心です。

早月尾根の鎖場

早月尾根の鎖場も舐めてはいけない

で、どうにか早月小屋まで戻ってきました。
私は、早月小屋で宿泊しました。

早月小屋宿泊のいい所は、ガスらなければ、富山方面の夜景を望めることです。きれいですよ。

早月小屋から見る富山の夜景

早月小屋から見る富山の夜景

翌日は、馬場島まで下山しました。

この時のコースタイムですが、登山口 → 3:50 早月小屋 → 2:40 剣岳山頂 → 2:30 早月小屋 → 3:00 登山口
ちなみに、私の普段のペースは、コースタイムより2~3割早いペースです。

剣岳の難易度を最大限に下げる方法は、1日目は早月尾根で早月小屋まで行き小屋泊。
2日目は、山頂を踏み、早月小屋まで戻ってきて小屋泊。
3日目は馬場島まで下山。

この体制で臨めば、危険度も体力度もかなり下げることができますよ。
1泊2日でも、かなり楽になりますよ。

とはいえ、これでも富士山5合目から日帰り登山できるくらいの体力と、槍ヶ岳の先っちょに登るくらいの最低限の鎖場の技術は必要になります。

でも、これなら剣岳を難しいからとあきらめていた人でも十分挑戦できるのではと思います。

剣岳はとてもいい山なので、ぜひチャレンジしてみてください。

2013年11月下旬




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