ベタ踏み坂
ベタ踏み坂は、2013年末からしばらく放送されていたダイハツの「タントカスタム」のCMで、軽自動車では坂道は非力だという通説を覆すべく登場した橋で、CMでは橋の急勾配から「(アクセル)ベタ踏み坂」と表現されています。
CMでは豊川悦司が、タントカスタムの助手席に座り、べた踏み坂を上っている時に運転手(綾野剛)に何回も「ベタ踏みだろ?」と聞きますが、全然ベタ踏みじゃないよ的でパワフルな軽を演出しています。
このべた踏み坂、実はCGでなく、実在しています。
そのべた踏み坂の場所はどこかというと、島根県と鳥取県の県境にあります。
日本で5番目に大きな湖である中海に架かる江島大橋(えしまおおはし)がべた踏み坂のロケ地です。
住所としては「島根県松江市八束町江島」です。
中海には、大根島と江島の二つの島があるのですが、その江島から鳥取県側にぬける橋が江島大橋です。
この江島大橋の島根県側の江島から鳥取方面を見たのがベタ踏み坂なのです。
行き方としては、とにかく島根県の中海にある江島に行ってください。で、鳥取県との県境に架かる橋が江島大橋です。
そのべた踏み坂の角度が気になるところですが、実は、斜度というか勾配はそれほどでもないんですね。
べた踏み坂のロケ地になっている島根県側の勾配は6.1%らしいです。
そもそも両側に歩道がありますし、その歩道には点字ブロックがあるくらいですから。
それでも、自転車で上ることを価値としている人には、わざわざ来て上るだけの急勾配ではありませんが、人気となっているのはたしかです。
では、なぜにあんな風に撮れるのかというと、望遠をつかって撮影するからです。すると、べた踏み坂に撮影できます。
ちなみに、江島大橋より急な坂なんか日本には腐るほどあります。しかし、私が知っている限り、道だけが急角度で天に上っていくような絵が撮れるのは江島大橋だけです。
普通は、山の斜面があったり、橋の橋脚や道以外の部分もはっきりと写るからです。
なのに、そんなことも分からず「こっちの方がべた踏み坂だ!!」とネットで張り合っている人がいるのがいとおかし。
で、CMに登場してから江島大橋はべた踏み坂として島根屈指の撮影スポットとなりつつあります。
島根県側から鳥取県側に向かって望遠で撮るとべた踏み坂になります。
駐車場としては、ちょうどいい感じにコンビニがありますので、一応コーヒーなどのドリンクでも買って建前を作ってから、べた踏み坂撮影をすればいいと思います。
以上、べた踏み坂のレポートでした。
2015年4月中旬