アゼチ登山
アゼチは、岡山県と鳥取県の県境にある標高1116mの山です。
アゼチは、岡山県の蒜山高原にある上蒜山と皆ヶ山の間にある、なかなか存在感のある山です。
しかし、登山したことがある人はあまりいません。なぜなら、登山道が存在しない、または、廃道となっている山だからです。
なので、雪山で登山するのがアゼチ登山の基本となっています。
という事で、2018年の3月上旬にアゼチの雪山登山をしてきました。その時の、アゼチ登山レポートです。
アゼチの登山口といえるのは、上蒜山スキー場手前の林道入口です。
地図をつけておきます。
駐車場はないですが、数台停めることができるくらいの広さはあります。もちろん、トイレはありませんので、道の駅などで済ませておきましょう。
雪がない時であれば、林道を走ることもできるのですが、かなり荒れているので、普通の車では無理です。ということで、ここをアゼチの登山口と考えます。
ということで、準備をしてアゼチ登山に出発です。
まずは、遠くにあるアゼチを望みながら、長い林道歩きです。
この年は、雪が少なくて、林道の途中までは、雪がありませんでした。
実は、私は、1年前の同時期にアゼチ登山をして、時間がなくて撤退したことがありました。その時は、登山口からガッツリ雪原でした。スノーシューやわかんだと楽しいですよ。
林道を延々と歩いて行くと、林道終点というべき場所に到着します。
なんと、この林道終点には雪がない。この先の苦戦が約束されたようなものです。
そこから、蛇ヶ乢に向けて森の中に入ります。雪が多ければ楽なのですが、雪が少なかったので、案の定、出ている藪や小枝に苦戦しました。
ちなみに、この区間の目印はほとんどありません。何となく、そっちかなという方に進んでいったら、何となく蛇ヶ乢湿原に着きます。
蛇ヶ乢湿原は、落ち込まないようにちょっと回り込みましょう。
その先が蛇ヶ乢だと思われます。
蛇ヶ乢からは、進路を左にとり、アイゼンを付け尾根を登っていきます。
ここからは、基本的に、ただひたすら尾根を上っていきます。なかなか急です。
ただ、やっぱり、雪がない場所があり、激しく藪が出ていて、やむを得ず斜面を上らされる羽目に。
まあ、とにかく、色々と苦戦しながら、969mピークといわれる個所まで登り切りました。
で、あそこが山頂かと思う所に向けて、さらに登ります。
しかし、そこは頂上ではなく、着いたら分かるお約束のまだ先がありました。
でも、もう登りは、ほぼおしまいです。
あとは、雪の尾根を進んでいくだけです。でも、解けかかった雪庇の横を進んでいきます。厳冬期だと見事な雪庇だったと思います。
この尾根道でさえ、あちこちでヤブが出ていたり、小さな木があり、思うようには進めませんでした。雪が少ないと大変です。
そうこうするうちに、アゼチ山頂に到着しました。
アゼチ山頂は、狭くも広くもない山頂部です。とくに、看板とかはありません。
アゼチ山頂からの景色は、正面には上蒜山があり、岡山県側を見下ろすことができます。
木々の間から、大山も何とか見えます。
日本海方面は、木が邪魔してあまり見えません。でも、山頂に来る途中からはよく見えていました。
山頂で昼ご飯を食べ、来た道で下山します。
雪が多ければ、ここから皆ヶ山へも縦走できるのですが、この雪の量だととても無理そうです。
蛇ヶ乢まで戻ったら、アイゼンを外し、あとは、ただひたすら登山口に戻るのみです。
そして、無事、下山完了です。
アゼチ登山は、雪がしっかり残っていれば、かなり楽しいです。
滑落注意という危険個所もない登りやすい山だと思います。ただ、登山口から見るとそこそこ長いです。
なので、雪山の技術面というよりも、体力面を鍛える山としては打ってつけの山だと思います。
なお、雪がない時に登るという選択肢は、私にはないです。
猛烈な藪漕ぎが好きな人や、山菜取りやキノコ採りで山の中を彷徨う経験がない人は無理だとおもいます。
でも、アゼチのような、雪山でないと基本的に登れない山を登るのも、雪山登山の醍醐味の一つだと思います。
コースタイム 登山口 → 45分(雪ガッツリあった1年前は60分) 林道終点 → 25分 蛇が乢 → 120分 アゼチ山頂 → 蛇が乢 90分 → 40分 登山口
2018年3月上旬
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