伊予灘ものがたり乗車記
伊予灘ものがたりは、JR四国が運行する観光列車です。
伊予灘ものがたりの運転日は、土日が基本です。祝日とかであれば金曜日も運転する日があります。
運転日には、松山駅から伊予大洲駅への大洲編。
伊予大洲駅から松山駅への双海編。
松山駅から八幡浜駅への八幡浜編。
八幡浜駅から松山駅への道後編の2往復が運転されています。
ちなみに、どれも同じ列車です。
伊予灘物語は2両編成で、全席グリーン指定席となっています。
980円というグリーン料金から考えると、普通列車扱いとなっているようです。
なお、もう一つのものがたり列車である「四国まんなか千年ものがたり」は特急列車扱いとなっています。
その伊予灘ものがたりの八幡浜編を乗車した際の個人的な口コミというか乗車記です。
私達が乗車したのは、八幡浜編です。
松山駅13:28発、八幡浜15:52着です。
途中停車駅は大洲駅のみです。
ただし、お食事を購入している方は、全区間乗車して欲しいとの指示が書いてあったので、大洲駅での下車は選択肢としてはないみたいな感じです。
でも、大洲駅の時点で、お食事は、食後のコーヒーまで済んでいましたので、大洲駅で降りても差し支えないと思います。
私達も、せっかくなのでお食事を予約していました。ただ、食事は連れの分だけで、私は車内でビールやおつまみを購入するようにしました。
食事の予約は、乗車日の4日前までに、全国のJR駅のみどりの窓口等で販売しています。購入条件として、該当する伊予灘ものがたりのグリーン券を同時購入するか、提示しないといけません。
食事券を購入すると、切符と同じ形の食事予約券をくれます。
なお、食事のキャンセルも全国のJR駅のみどりの窓口等で4日前までにしないといけません。
話を戻して、13:15分くらいに松山駅に入場します。
意外なことに、まだ「伊予灘物語」は、入線していませんでした。
やがて、大洲からの双海編として入線してきました。
伊予灘ものがたり双海編の乗客が下車し、そのあと車内清掃です。かなり、せわしいです。
その間、八幡浜編の乗客は、伊予灘ものがたりを撮影したりして待ちます。
そして、いよいよ乗車の時間となりました。
乗車して、ちょっと席でくつろぐくらいのタイミングで出発と思っていましたので、この発車3分くらい前の乗車というのは、相当意外でした。
乗車したら、少ない時間で車内探検です。
伊予灘ものがたりは2両編成です。
私が乗車したのは2号車黄金の章です。
座席数は25席。
海側には、カウンター席と4人席があります。
山側は2人席です。
4人席は、3名以上でないと予約できないのですが、2人席は1人でも予約できるようです。でも、そうなると相席と考えた方がいいですよ。とはいえ、そういう知らない人と話をするのも旅の楽しみであったりもします。
2号車には、他にはサービスカウンターがあります。
しかし、グッズやドリンク等を購入するのはサービスカウンターでなく、お席にパンフレットやメニュー表があり、アテンダントさんに注文し、アテンダントさんが直接お席まで持ってきてくれます。その時にお金を払います。
次に1号車茜の章ですが、2号車とほぼ同じ作りです。
座席数は25席。
海側には、カウンター席と4人席があります。
山側は2人席です。
大きな違いといえば、サービスカウンターの代わりに、車椅子にも対応した大きくきれいなウォッシュレットのトイレがあることです。
小さな違いは、装飾等あります。
なお、座席も色が若干違う以外同じだと思います。
ちなみに、座席は固定されていて向きを変えたりすることができません。
座席の座り心地は、ソファーに座っているといった感じですよ。かなりリッチな座席です。
全体的に、列車というよりはレストランです。
テーブルには、お持ち帰り可能な沿線マップと夏なので伊予灘ものがたりの団扇が置かれていました。
列車のあちこちに愛媛県のゆるきゃら「みきゃん」のぬいぐるみがあります。
とある乗客が、空席にみきゃんを座らせて、みきゃんが乗客みたいな写真を撮っていました。
ちなみに、日曜の伊予灘ものがたり八幡浜編は、カウンター席・2人席ともになかなか空席は出ません。
よって、1ヶ月前の10時から発売開始なので、その時間に予約した方がいいです。
とくに、海側であるカウンター席はすぐ埋まります。
伊予灘ものがたりの座席表や車内の様子・雰囲気を知りたいのであれば、JR四国の伊予灘ものがたりのこのページを参照ください。
おすすめの座席は、海と川を眺めることができるカウンター席です。
2人席なら、カウンターの背後にある席がおすすめですよ。
そして、いよいよ、たくさんのスタッフに見送られながら、伊予灘ものがたりは松山駅をゆっくり出発します。
出発したら切符の拝見と当時に食事券を回収されます。
切符には、伊予灘ものがたりオリジナルのスタンプが押されます。車内検札というより、記念スタンプの押印ですね。
そのあとはすぐに食事のサービスが始まります。
まずは、ペットボトルの水とプラスチックのコップが配られます。
そのタイミングで、私は梅錦が作っている伊予灘ものがたりの地ビール(700円)とじゃこ天を注文しました。
地ビールにはグラスが付いていました。これはうれしい!
じゃこ天もカットして温めて皿に盛られていました。
食事の方は、次に前菜が配膳されます。
少し間をおいて、メインのプレートです。
印象として、けっこう一気に出てきます。
そして、最後に食後のコーヒーが出ます。
八幡浜編のお食事は4500円です。はっきり言って、全く割高なイメージがない内容でした。
これを車窓を眺めながら優雅にいただくわけです。
一方、私の方は、アルコールを注文しながら、つまみを注文していったわけですが、地ビールもよかったですが、日本酒の飲み比べセット(1000円)が非常によかったです。
それと日本酒の飲み比べセットと同時に頼んだプレートのおつまみセット(たしか1000円しなかったような)が、食事の前菜と同じものが出てきました。
これ、かなりお得です。超おすすめです。
じゃこ天でなく、最初からこれを注文しとけばよかった。
私が注文した物以外でも、デザートやコーヒーやソフトドリンクもあります。
お酒も、ウイスキーや焼酎まであります。
種類は多くないものの、いろんなジャンルが思った以上に網羅できていると思います。
伊予灘ものがたりは、お茶や水を除いて持ち込み禁止ですが、はっきり言って、食事を頼まなくても、なんら飲食物には困りません。
むしろ、非日常空間なので、積極的に頼むべきですよ。
食事等のことはここまでにして、次は車窓やおもてなしです。
伊予灘ものがたりは、時速40㎞くらいのスピードで走っていきます。なので、ゆっくりと車窓を楽しむことができます。
それに、沿線各所の駅のホームや道路から地元のボランティアが、ホームや道路で手を振ってくれています。五郎駅の見送りは他より少し多いかな。
途中の大洲城では、ちょっと遠いため、のぼり旗を振ってくれています。
ゴールの八幡浜駅直前のガソリンスタンドでも手を振ってくれています。
なんかすごいです。
これも伊予灘ものがたりの醍醐味ですね。
さて、車窓ですが、最大の見所は、なんといっても伊予灘の海の景色です。
長浜では、開閉式の橋である長浜大橋も望めます。
その先の肱川の景色もいいです。
大洲城もよく見えます。
途中の下灘駅では、8分間の運転停車があります。
下灘駅といえば、海が近く、青春18切符のポスター撮影地としても有名な駅です。
ここで下車して記念撮影等ができます。
大洲駅と八幡浜駅の間にある伊予平野駅でも、特急の通過待ちのため運転停車します。
この時間、運転停車にもかかわらずホームに降りさせてもらえます。
でも、何の変哲もない無人駅です。それでもうれしい。
あと、毎回ではないかもしれませんが、お土産も配られました。この時は、八幡浜のメーカーのちくわでした。
おもてなし編はこれくらいです。
他に伊予灘ものがたりについて書くことと言えば、アテンダントさんが日付の入った伊予灘ものがたりのプレートを持って回って来てくれますので、記念撮影ができます。
このサービスは観光列車では当たり前になっていますね。
個人でなくツアーで伊予灘ものがたりの乗車することもできます。伊予灘ものがたりのツアーとしては、大手のクラブツーリズム
が取り扱っています。
あと、本来運転していない平日には、伊予灘ものがたりの貸切運行もできるようです。料金や諸条件はJR四国に問い合わせてみてください。
伊予灘ものがたりは、とてもいい列車です。伊予灘ものがたり八幡浜編の約2時間半の乗車時間はあっという間に終わりました。
夕日の時間に合う時期だとすごいきれいだと思います。
そうでなくても、伊予灘ものがたりはおすすめです。ぜひ、乗車してみてください。
2017年8月上旬