四国まんなか千年ものがたり乗車記
四国まんなか千年ものがたりは、JR四国が運行する観光特急列車です。
特急列車と言っても、各駅停車よりも遅いですが…
運転日には、多度津駅から大歩危駅へのそらの郷紀行、大歩危駅から多度津駅へのしあわせの郷紀行の1往復が運行されています。
四国まんなか千年物語は3両編成で、全席グリーン指定席となっています。
なお、もう一つのものがたり列車である「伊予灘ものがたり」は普通列車扱いとなっています。
その四国まんなか千年ものがたりのそらの郷紀行を乗車した際の個人的な口コミというか乗車記です。
私達が乗車した四国まんなか千年ものがたりのそらの郷紀行は、多度津駅を10:18発、大歩危駅12:48着です。
途中、停車駅は善通寺駅と琴平駅のみです。ただ、観光のために坪尻駅と阿波池田駅は列車から降りることができます。
四国まんなか千年ものがたりは、お食事を楽しむことができる観光列車です。
私達も、せっかくなのでお食事を予約していました。ただ、食事は連れの分だけで、私は車内でビールやおつまみを購入するようにしました。
食事の予約は、乗車日の4日前までに、全国のJR駅のみどりの窓口等で販売しています。購入条件として、該当する四国真ん中千年物語のグリーン券を同時購入するか、提示しないといけません。
食事券を購入すると、切符と同じ形の食事予約券をくれます。
なお、食事のキャンセルも全国のJR駅のみどりの窓口等で4日前までにしないといけません。
話を戻して、多度津駅では、いかにも四国まんなか千年ものがたりに乗るという感じの人々がホームで待っていました。
「何時くらいに入線してくるのか?」と駅員に聞いたら10時くらいと教えてくれました。
ということは、入線してから発車まで結構時間があります。
そして、実際に10時くらいに入線してきました。そして、乗車もできます。
まずは、先頭の写真や、列車全体の写真を撮ります。
美人のアテンダントさんとの2ショット写真も気持ちよくOKしてくれます。
そのあと、乗車して、各車両の撮影をします。
伊予灘ものがたりと違って、かなり時間に余裕があるので、発車までに色々写真を撮って回ることができました。
車内のところどころには、ちょっとした小物があったり、各車両へのドアは木でできていたりと色々と目を楽しませてくれます。
ちょっと四国まんなか千年ものがたりの車内の説明をします。
大歩危駅方面に向かって、1号車、2号車、3号車となっています。
1号車は「春萌(はるあかり)の章」で、春をあしらった緑を基調にしています。
2号車は「夏清(なつすがし)の章」、「冬清(ふゆすがし)の章」で、ベンチソファーをメインとした車内となっています。
3号車は「秋彩(あきみのり)の章」で、秋をあしらった紅葉色を基調にしています。
1号車と3号車は、車内の作りがよく似ています。なお、座席も色が違う以外同じかなと思います。
トイレなんですが、1号車にもトイレはありますが、2号車の3号車よりには、ウォッシュレットが付いている多目的室があります。
一番先頭からは、前面展望を望むことができますし、車内のモニターにも映し出されています。
私たちが乗ったのは、1号車の3Aと3Cの二人席です。
座席は固定されていて向きを変えたりすることができません。
座席の座り心地は、ソファーに座っているといった感じですよ。かなりリッチな座席です。
全体的に、列車というよりはレストランです。
なので、水やお茶のペットボトルを除いて、持ち込みすることはできません。
テーブルには、お持ち帰り可能な沿線マップや千年ものがたりの団扇などが置かれていました。
ちなみに、一人で乗車する場合は、カウンター席が埋まっている場合は、2人席の相席(2人席は向かい合わせです)になるようです。ちょっと気まずい、そういう席がありました。
そして、いよいよ発車の時間となりました。
駅員やボランティアが手を振ってお見送りです。この辺は、伊予灘ものがたりと同じです。
車内の音楽も伊予灘ものがたりと同じです。
発車して、観光アナウンスが入ります。列車は60㎞程のスピードで進みますので、よく見ることができます。まさに、観光列車の醍醐味。
琴平駅に着いたら、お食事を頼んでいる人は、四国まんなか千年ものがたり専用のラウンジで、冷静スープとペットボトルの水がもらえます。
なお、お食事を頼んでいない人も、ラウンジに入ることはできます。
琴平駅を発車すると、いよいよ本格的なお食事タイムです。
お食事を頼んでいない人のアラカルト等の注文もここから始まります。
私は、瓶のビールとアラカルトの焼豚サラダみたいなものを頼みました。
注文は、テーブルでアテンドさんにします。そして、直接テーブルまで持ってきてくれます。
会計は、大歩危駅近くになると、アテンダントさんが回ってきますので、まとめて払います。なお、現金のみです。
そして、ビールと日本酒とおつまみがやってきました。
相方の方には、頼んでいた料理(さぬきこだわり素材の洋風料理)がやってきました。
お互いに、色々つまみ合うために取り皿ももらっていました。
料理に関しての説明はちょっと省きます。ただ、日本酒は、色んな銘柄があり、がっつり1合来ます。これに関しては、伊予灘ものがたりのように、少量ずつ3種類をチョイス出来る方がよかったです。
で、ゆっくり進みゆく景色を眺めつつ、飲んだり食べたりするのは最高です。本当にくつろげます。
香川県と徳島県の県境が近くなると、四国まんなか千年ものがたりはトンネルに入ることが多くなります。このトンネルに入った時の車内の雰囲気がすごくいい。はっきり言って、列車内とは思えません。
特に県境の猪鼻トンネルは長いので、夜のレストランで食事をしている雰囲気を味わえます。
この時気づいたのですが、天井は鏡張りになっています。
その猪鼻トンネルを抜けると、坪尻駅があるのですが、その手前に右手に香川用水の為に掘られたトンネルが見えます。その先の左手には、滝を望むことができます。
これらは、特急南風だとあっという間に通り過ぎるので、いままで存在すら知りませんでした。
そして、四国まんなか千年ものがたりは、スイッチバックで秘境駅として有名な坪尻駅に入っていきます。
そのとき、運転手さんが、後方に歩いていくのですが、拍手でお出迎えくださいということで、拍手が飛び交います。運転手さんもちょっと恥ずかしそうです。
坪尻駅では、10分ほど停車時間があり、下車して秘境駅を観光することができます。記念撮影もしてくれます。
たしかに、車が通れる道はないし周りに家もない。まさに、秘境駅。
この坪尻駅用に、お膳かけも用意されていました。テーブルの上にある謎の大きな紙がお膳かけでした。
坪尻駅を出ると、吉野川を眼下に望みながら、阿波池田駅に向かいます。
阿波池田駅でも、停車時間があり、下車して撮影などができます。
阿波池田駅を出発すると、四国まんなか千年ものがたり最大の景勝地である小歩危・大歩危を走ります。スピードが遅いので景色を堪能することができます。
そして、ついに、終点の大歩危駅に到着しました。
大歩危駅に着くと初めて、2号車の反対側の面が冬の模様になっているのを見ることができます。本当に最後まで楽しませてくれます。
それにしても、ここまで、あちこちで、ボランティアの人たちが仮装したりして手を振ってくれていました。
いつもは南風で1時間で走り抜けている区間を2時間半かける列車旅はあっという間でした。本当に楽しかったです。
他に、四国まんなか千年ものがたりについて書くことと言えば、コンセントはあるようです。どこにあるかは分かりませんでしたが、書いてありました。
四国まんなか千年ものがたりは、人気なので、1ヶ月前に予約することをおすすめします。特に一人用のカウンター席はすぐに埋まるようです。
サービスはいいですし、料理も酒もおいしかったですし、個人的にはかなりおすすめですよ。
2018年8月上旬