岩黒山‐筒上山‐手箱山縦走登山
岩黒山(いわぐろやま)は、愛媛県西条市と久万高原町の境にある標高1746mの山です。
筒上山(つつじょうさん)は、愛媛県と高知県の境にある標高1859mの山です。
手箱山(てばこやま)は、高知県いの町にある標高1806mの山です。
岩黒山・筒上山・手箱山は、すべて四国100名山の山です。
そして、岩黒山・筒上山・手箱山は、石鎚山の登山口の一つである土小屋から、3つまとめて縦走登山できます。
しかも、西日本屈指の高峰であるにもかかわらず、土小屋の標高(約1500m)が高いおかげで、比較的容易に3山縦走することができるんです。
私は、5月上旬に、土小屋から岩黒山・筒上山・手箱山を縦走登山してきました。
その時の登山レポートです。
登山口の土小屋は、石鎚山の登山基地でもあるため、駐車場はもちろん、トイレ、売店、食堂まであり、至れり尽くせりです。
ゆえに、登山シーズンの週末などは、駐車場は満車になるのではと思います。
準備運動をして、トイレをすませ、登山開始です。
まずは、岩黒山を目指します。
岩黒山の登山口は、瓶ヶ森林道の起点となるすぐ脇にあります。看板も出ています。
建物の横には、岩黒山山頂までは1.6㎞と出ています。すぐそこが山頂くらいに思っていたので、意外と距離がある。
岩黒山の登山道はよく整備されています。危険な場所も急登もほぼなく完全にハイキングレベルです。
ところどころアケボノツツジが咲いていて、目を楽しませてくれます。
そして、40分弱で標高1746mの岩黒山山頂に登頂しました。
岩黒山山頂は、狭めです。
景色は、絶景です。
まず、なんといっても正面に望む石鎚山と二ノ森。
さすがに、1900mオーバーの山なので、岩黒山より明らかに高いのがよく分かります。
そこから北に目を向ければ、しまなみ方面や瀬戸内海、下界の街も山の隙間から望むことができます。
さらに、瓶ヶ森と西黒森、笹ヶ峰などの山々もすぐそこです。
遠くに見えるは、剣山系ですかね。
そして、これから向かう、手箱山と筒上山。闘志がわきます。
ほかにも、四国の山々が一望ですよ。
いや、本当に期待以上のすごい景色です。
岩黒山山頂までは、ハイキングレベルで、体力がない人でも1時間あれば登れると思います。
岩黒山登山は、超おすすめできます。子供連れで、ファミリー登山に最適ですよ。
景色を堪能した後は、次の手箱山に向かいます。
次は、並びでいうと、筒上山なのですが、筒上山は手箱山の後になりました。
あとで分かることなのですが、道を知らないと、こちら側からの筒上山方面の道は分からなかったからです。
岩黒山を出発して、しばらくは下りです。
ある程度下りたら、土小屋方面からの横道との分岐点があります。
岩黒山だけを登るのであれば、こちらから登るより、私が登ったように直接登って、来た道で下山する方が早くて楽ですよ。
そこをまっすぐ、丸滝小屋方面に向かいます。
10分ほどで丸滝小屋に到着します。岩黒山山頂から0.8㎞の距離です。
看板によると、小屋の裏に行場があるようです。
軽く休憩して、筒上山に向かいます。
丸滝小屋からは、少し戻るような形での下りのスタートとなります。
その先は、斜面の道です。横に落ちたら、やばい場所も結構あります。
なので、ロープが張ってあったり、急な階段があったり、鉄板の道があったりします。意外と気が抜けません。
そして、突如として、原生林の森を抜け巨大な石垣が出現します。
覚心寺の修行道場です。
まさか、これほどのものがあるとはびっくりです。
ここは、手箱越といわれる十字路になっています。
そして、広くなっていますので、瓶ヶ森や西黒森などの山々を眺めながら休憩しましょう。
で、その十字路の道の一つの先に筒上山の鎖場があります。
ここで気づいた!あれ、筒上山の反対側まで来ていることに。
途中、看板も分岐もなかったはずだ。
来たものは仕方ないので、先に一番遠い手箱山に行くことにしました。
最初は、尾根の北側の林の中を進んでいきます。
その先は、南側に回り込みます。
そこからは、南側の景色が広がります。
手箱山までは、アップダウンが小さいのハイペースで進んでいくことができます。ですが、道が細めなので油断しないようにしましょう。
いい景色の中気持ちよく進んでいくと、再び北側に回り込みます。
ほどなくして、手箱山山頂に到着しました。
手箱山山頂は、平らな山頂で、祠もあります。
景色は、西側以外すべて望めます。
まず、意外だったのは、瀬戸内海やしまなみ方面の下界が望めたことです。
手箱山は、瀬戸内海方面から見ると、ちょっと奥にあるんですね。だから、まさか見えるとは思いませんでした。
東方面は、剣山系までよく見えます。
南側は、最もよく見えます、邪魔するものは何もありません。
四国カルスト方面や、太平洋まで望むことができます。
ほんと、すごい絶景です。
この絶景を眺めながら昼食を食べます。
手箱山山頂から先も道はあるようなのですが、ぱっと見は分かりませんでした。きっと笹で埋まっているんでしょう。
昼食を食べ終えたら、手箱越まで戻ります。
今度は、筒上山に向かいます。
まずは、急な階段状の登山道を登っていきます。
そのあとが、鎖場です。
けっこうガチな鎖場です。
太めの鎖と細めの鎖があり、さらにロープまであります。
かなり手厚いので、難なく登ることはできるとおもいます。でも、油断は禁物です。落ちたら死にます。
登り切ったら、筒上山山頂と思っていたのですが、まだけっこう、草原状の道を進んでいきます。
そして、筒上山山頂に登頂しました。
筒上山山頂は、かなり広めです。
景色は、ここからも瀬戸内海方面の下界を望むことができました。
石鎚山もよく見えますが、岩黒山と違って、鋭く尖った山容となっています。
筒上山山頂も、絶景です。
岩黒山・手箱山・筒上山、どの山もものすごく景色がいいです。
で、ちょっと休憩して、今度は、反対側に下っていきます。
今だから言えるのですが、実は、ここからの下りが大変です。
道を知らない単独登山者で、藪漕ぎ経験がない人や道が不明瞭な区間の経験が浅い人は、今来た道を戻り鎖場で下りましょう。
筒上山山頂をでて、すぐに藪に覆われます。
その先も、ひどくはないものの藪漕ぎだったり、なんとなく「これが道かな?」というような区間を下っていきます。
くわえて、目印となるリボンはあまりありません。
さらに、倒木なんかもあり、ただでさえ分からない道が、完全についえてる状態の場所もありました。そういうところでは、周囲を探索して、道らしきものを確定します。
いつもグループで登っていたり、百名山みたいな明瞭な登山道しか経験のない人は迷います。
ただ、急な下りの登山道は、多雨の時の水の流れもあってか、道だとはっきり分かります。
で、筒上山山頂から40分ほどで、行きにつかった登山道に合流しました。かなりほっとしました。
この区間の半分以上は、不明瞭な道できつかった~。
この合流点ですが、行きに見逃していた合流点ですが、看板はないどころか、その先の道もすぐに藪に覆われていました。
そりゃ、分からんわな。
ともあれ、一度通った道で丸滝小屋まで戻ります。
丸滝小屋からは、岩黒山に向かわずに、巻道で一気に土小屋を目指します。
土小屋までの距離は、1.7㎞です。
最初のうちは、石も少ないハイキングロードでしたので、あっさり下山できるかと思っていたのですが、そこは登山道です。岩がゴロゴロしているような区間があったり、小さな沢を横切ったりします。
それでも、土小屋までのアップダウンは小さいので、かなり楽に下山できました。
岩黒山、筒上山、手箱山は、私が予想していたよりもずっと景色のいい山です。
それぞれに景色は違いますし、大きなアップダウンはありませんので、体力と時間があれば3山縦走することを強くおすすめします。
コースも、鎖があったり梯子があったりとなかなか変化に富んでいて楽しいですよ。
体力に自信がない人や時間があまりないという人は、先述した通り岩黒山ピストンをしてみてください。
以上、岩黒山‐手箱山‐筒上山縦走登山レポートでした。
コースタイム 登山口(土小屋) → 40分 岩黒山山頂 → 20分 丸滝小屋 → 40分 手箱越 → 30分 手箱山山頂 → 30分 手箱越 → 20分 筒上山山頂 → 60分 丸滝小屋 → 30分 保井野登山口
2018年5月上旬
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