烏ヶ山登山
烏ヶ山は、鳥取県の琴浦町と江府町との境にある標高1448mの山です。
烏ヶ山(からすがせん)との名前の由来は、遠くから見ると烏が羽を広げたような姿に見えることからです。
烏ヶ山の特徴は、なんといっても大山の横にあるとんがった山ですね。このため、山陰のマッターホルンと言われます。
現在は、鳥取県西部地震による崩落で登山禁止となっていますが、それなりに登っている人はいます。私が登山したのは5月下旬の平日でしたが、私以外に2組3名が登山していました。この烏ヶ山に、鏡ヶ成から往復登山してきた登山レポートです。
烏ヶ山の登山口は、新小屋峠と鏡ヶ成になるのですが、メインの鏡ヶ成については、蒜山大山スカイラインと県道45号線の交差点から100mほどの鏡ヶ成キャンプ場の所です。
登山禁止なので、しっかりとした看板はありませんが、看板自体はあります。駐車場は、鏡ヶ成には休暇村奥大山の大きな駐車場がありますし、トイレもきれいな水洗トイレが芝生の広場にあります。
登山口からしばらくは、鬱蒼とした森の中を比較的緩やかに登っていきます。
途中、涸れた沢なんかあります。
それと同時に、笹が登場です。
そして、斜度が急になるのに合わせて、笹というか藪も激しくなっていき、ヤブ漕ぎ登山の開始です。
そのうち、足元が見えないレベルに。足元が見えないのに、たまに崖みたいな上を進んでいたりして、注意が必要です。
こういう時、ストックが1本あるとヤブ漕ぎは楽になります。
私は、シングルストックですが、すごい助けられたと思います。
服装も、暑いからと言ってTシャツで登山なんかしていると、虫にかまれたり、笹の葉で肌を切ると思います。私の場合は、長そで軍手の装備に加えて、持っていたタオルを首に巻いて登山しました。
そのうち、急登のヤブ漕ぎに変わります。
急登のヤブ漕ぎって、顔まで藪に埋もれます。
たまにヤブ漕ぎしなくていい箇所もあるのですが、ほぼヤブ漕ぎです。
しかも、ひどいところは道とは思えません。
私も、正直、かなりきつかったです。
急だし、暑いし、景色は見えないし、猛烈なヤブ漕ぎだし、虫はブンブン飛んでいるし、今まであちこちでヤブ漕ぎをしてきましたが、烏ヶ山がぶっちぎりで酷いです。
ちなみに、さらに悪いことに、このヤブ漕ぎ区間の地面は泥です。もし雨が降っていたり、その翌日はものすごく滑ると思います。
そうこう苦戦して登山しているうちに、崩落区間に来ました。
手を使った方がいいくらいの岩登りです。とはいえ、もう十分安定していて、危ないという感じではありません。
あと、鏡ヶ成の休暇村奥大山が眼下に望め、登ってきた感を感じさせてくれます。 ロープを使ったりして登りきったら、烏ヶ山山頂と思いきや、偽山頂でした。
烏ヶ山って、双耳峰みたいになっていて、鏡ヶ成から見ると、山頂は見えていなかったんですね。
初めて知った。
偽山頂の向こうには、さらにとんがった山頂が見えます。
「あそこ登れるの?」ってちょっと思いましたが、通常、どこの山でもそこに行ったらルートが確保されています。烏ヶ山もそうです。
とりあえず、山頂を目指します。
山頂までは、まずは軽く下ります。
それにしても道が細い!一組すれ違ったのですが、すれ違えそうな場所までバックしました。
で、最後は、ロープ場を登って今度こそ烏ヶ山山頂に登頂です。
烏ヶ山山頂は、意外にもそこそこ広いです。
景色は、奥に大山どん!!南半分の蒜山などの下界が一望です。倉吉方面もよく見えますし、日本海も望めます。
いや、絶景です。 ただ、虫が多い。うっとおしいです。
今度は下山です。
烏ヶ山山頂直下の岩場を慎重に降りて、偽山頂に戻ります。
偽山頂を過ぎてすぐに、新小屋峠からの登山道との分岐がありました。
登っている時は、完全に気づきませんでした。
看板もないし、細いから分かりませんでした。
そっちに降りても大して変わらないのですが、どれほどのヤブ漕ぎが待っているか分かりませんので、無難に来た道で下山しました。
下山は、ヤブで足元が見えませんので、小さな歩幅で慎重に下りました。
烏ヶ山、山陰のマッターホルンと言われるだけあって、かなり急な登山ですが、難易度はそれほどでもありません。中級者コースだとは思いますが、初心者でもがんばれば登れるレベルです。
ただし、ヤブ漕ぎが半端ないので、ある程度の経験は必要だと思います。
いずれ、登山禁止が解け笹を刈ってくれると思いますが、それまではあまりおすすめできません。
しかし、ヤブ漕ぎの経験を積みたいという人には最適な山ですよ(笑)
コースタイム 登山口 → 80分 偽山頂 → 10分 烏ヶ山山頂 → 10分 偽山頂 → 60分 登山口
2015年5月下旬
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