エギーユデュミディの観光レポート



エギーユ・デュ・ミディは、フランスのアルプス山脈にあるモンブラン山系の山で、標高は3842mです。

エギーユは「針峰」と訳され、エギーユデュミディは「ミディ針峰」とも呼ばれます。

エギーユデュミディは、頂上までのロープウェイがあり、標高1035mのシャモニーから3777mのエギーユデュミディ山頂部の駅まで、2800m近くもの高度差を、途中の標高2317mにある駅で1回乗り継ぎ、20分程で登ることができます。

ゆえに、登山をしない人でも気軽に3800m以上という富士山よりも高い所に行けます。

そのミディの頂上には、景色を眺めることのできる展望台や喫茶店、土産屋などがあります。

私は、エギーユデュミディには、モンブラン登山前日の高度順応トレーニングの時と登山後に行きました。

そのエギーユデュミディの個人的な口コミというか観光レポートです。

シャモニーのロープウェイ乗場から乗るわけですが、けっこう混みます。
なんせ、世界屈指の高度まで上がることができるロープウェイですから!
ちなみに、朝早いと混みません。

ミディへのロープウェイ乗場

ミディへのロープウェイ乗場

で、途中駅で乗り換えて、山頂駅に行くわけです。

前半も後半もロープウェイ自体は結構大きめです。
後半の斜度は半端ないです。

このロープウェイについて一つ書いておくと、スピードが異常に早い。しかも、混んでいる時や最終便はさらに早くなります。
私が最初に乗った時の下りは、かなりのスピードで、支柱を通過する時にGを感じてしまいました。

で、下りの話は置いといて、一気に高度が上がるので、耳抜きしたほうがいいです。

頂上駅に到着して出ると、もう1段高い所があります。
そこが、3842mのミディ山頂です。

ミディ山頂部

ミディ山頂部を見上げる。透明な展望台が右にあります。

まず、頂上駅の所には、展望台と土産物屋と抜群の眺めのカフェがあります。
きれいなトイレもあります。

山頂駅部分にある展望抜群のカフェ

山頂駅部分にある展望抜群のカフェ

展望台からは、シャモニーの街を眼下に一望できます。
そして、モンブランもすぐそこに望むことができます。
他にも、グランドジョラス等のアルプスの山々が一望です。

ミディからのパノラマ

ミディからのパノラマ。眼下にはシャモニーの街が一望できます。

ミディからのパノラマ

シャモニーの街や反対側のブレバンを眼下に望めます。ジュネーブ方面までよく見えます。

モンブランを望む

モンブランを望む。ボソン氷河もよく見えます。

それだけでなく、この日は天気がよく空気が澄んでいたために、直線で50km以上離れているマッターホルンやモンテローザがくっきりと見えました。

マッターホルンとモンテローザ

マッターホルンとモンテローザ

すごい絶景です。
登山することなく、誰しもがこの高さに来て、この景色を見ることができるなんて、なんて贅沢。
スケールが違うぜヨーロッパアルプス。

ただ、ここは標高3800m。
気温が低い。防寒着は必須です。

それと高山病です。
体が高さに慣れていないと、ちょっと動くと息が切れます。地上の3分の2くらいしか酸素が無いためです。
速い動きは禁物です。

軽い頭痛等の軽度の高山病の症状が現れる人もいるでしょう。
それでも、観光客なら長時間いるわけでもないし、すぐに下りることができますので、そんなに心配しなくてもいいと思います。

私も、最初のうちは頭がポ~っとしていました。
まあ、すごい短時間でこの高度まで上がってくるので、ある程度は仕方ないことです。

次に、山頂駅から橋を渡ったミディの山頂部についてです。

山頂まで50m以上の高度差がありますが、実はエレベーターで3842mの展望台まで上ることができます。

3842mの展望台

富士山よりも高い標高3842mの展望台にて。

エレベータで上った先は、展望台とそして、透明ガラスでできた「空中の一歩」と呼ばれるちょこんと飛び出したガラスのスケルトン展望台があります。

なんと、下も透明ガラスなので、1000m下の谷底まで望むことができ、高所恐怖症の人には気絶ものです。この展望台を追加料金なしで楽しむことができます。

空中の一歩

ガラス張りの「空中の一歩」。1000m下まで見下ろせます。

普通の展望台からは、先ほどの山頂駅部分の展望台を見下ろすことができます。
その様子は、さながら天空の城ラピュタやハウルの動く城を思わせます。

ロープウェイ頂上駅を見下ろす

ロープウェイ頂上駅を見下ろします

まる天空の城!

断崖に建ち、まる天空の城!

で、エレベーターで上がる前の部分ですが、簡単な展示スペースといくつかの展望スペースがあります。

展示スペース

岩をくりぬいた展示スペース。

また、広大な氷河と、そこでトレーニングしている人を見下ろせます。
クレバスもはっきりと見て取れますよ。

巨大なクレバス

バレブランシュに口を開ける巨大なクレバス

ここから、バレブランシュとジュアン氷河を横断して、イタリア側に抜ける3連のロープウェイ乗場もあります。
このロープウェイから眺める氷河とアルプスの山々も観光の目玉のひとつです。

氷河を横断するロープウェイ

氷河を横断するロープウェイ

あと、バレブランシュに下りて、氷河でトレーニングをする人用のゲートもあります。
モンブラン登山をする人のほとんどは、バレブランシュで高度順応を兼ねたトレーニングをします。
なので、エギーユデュミディには、ガチ登山の格好をした人も多くいます。

バレブランシュでのトレーニングの装備を着けています

バレブランシュでのトレーニングの装備を着けています

以上、エギーユデュミディの観光レポートです。

エギーユデュミディは、シャモニーを観光する際は、絶対にはずせない観光地だと思います。よほど体調が悪いという場合でなければ、高山病を気にしてエギーユデュミディに来ないというのは勿体ない極みですよ。

そもそも、富士山より高い場所に行けるというのは、すごい魅力だと思いますよ。

2016年7月上旬




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