ラマルしまなみ乗車記
ラ・マルしまなみは、岡山駅と尾道駅を結ぶ1週間に1往復走っている臨時の観光列車です。
正式名は、ラ・マル・ド・ボァしまなみです。
ラ・マル・ド・ボァの意味は、フランス語で「旅行鞄」を意味しています。そのため、ラ・マル号の外観もトランクをイメージさせるものになっていいます。
ラ・マル号は、ラマルしまなみのほかにも、岡山駅と宇野駅・高松駅を結ぶ「ラマルせとうち」と臨時中の臨時の琴平駅を結ぶ「ラマルことひら」があります。
運転日や停車駅等の違いこそありますが、列車自体は同じ列車を使っていますので、ラマルしまなみもラマルせとうちも同じと思ってください。
ラマルしまなみの運転日ですが、基本的に毎週金曜日になります。今後、変更することもあるかもしれませんので、時刻表で確認してみてください。
ちなみに、ラマルせとうちの宇野駅バージョンは毎週土曜日、ラマルせとうちの高松駅バージョンは毎週日曜日です。
すべてのラ・マル号は、全席グリーン車指定席です。でも、特急ではないので、普通・快速列車のグリーン料金になり、特急のグリーン車料金と比べるとかなり安いです。
参考までに、岡山‐尾道のラ・マルしまなみのグリーン車料金は980円です。これに、運賃がプラスされます。運賃は、吉備の国くまなくおでかけパス等のお得な切符でも可能です。この辺については、駅で問い合わせてみてください。
各ラマル号の岡山駅の発着場は5番ホームです。
岡山駅の5番ホームには、ラマルのための自転車組立場や八点鐘があります。
ということで、いよいよラ・マルしまなみに乗り込みます。
「うお~普通の列車とは違いすぎる」
ラマルしまなみは2両編成の列車です。
1号車にはトイレがあり、2号車には車内販売のサービスコーナーがあります。
1・2号車ともに、窓に面した1人用のカウンター席と2人用の席があります。
座席は、カウンター席が、バーの座席といった感じのしゃれた座席になっています。座席の下にレバーがあり、それを引くと座席が回転します。各座席のテーブルの上には、沿線ガイドマップ等が置かれています。
2人席の座席ですが、かなりいい座席です。在来線特急の4列シートのグリーン車レベルだと思います。
背もたれも高く、シートピッチも広いです。そして、リクライニングもかなり倒れます。でも、フットレストはありません。
テーブルは、背面の大きめのテーブルとひじ掛けのミニテーブルの2つあります。
ほかにも、網状のマガジンラックもあり、ラマルの沿線ガイドや車内販売メニューが入っています。
2人席の座席周りの収納は、かなりいいです。
評価として2人座席はかなりいい作りです。
でも、「グリーン車なんだから当たり前なのでは?」と思う人もいると思いますが、例えば、快速マリーンライナー等の普通・快速列車のグリーン車は、普通席に毛が生えたようなもんだから、そういう視点で見ると驚きです。
なお、座席上の荷物棚は、2人席の上部は利用できるのですが、1人席の上は、沿線に関連する書籍の本棚となっています。でも、ご安心ください。各車両ともに荷物コーナーがあります。
ラマルいいところの一つに、1号車と2号車で、一人席と二人席の配置を逆にしているところです。編成表を付けておきますので、参考にしてください。これを参考にして、お好みの席を指名買いするのもありですよ。
なお、1人用カウンター席に関してですが、1号車2号車ともに座席番号13と18は、席の前に窓枠部分が多くなるのでおすすめできません。
座席については以上です。
トイレは、車椅子でも利用できるウォッシュレットのトイレです。
ラマルは、一部の便を除き、自転車を組み立てたままで乗車することができます。その自転車を立てておくコーナーもあります。
ここを利用できるのは、輪行袋に収納できる自転車のみで、かつ予約(無料)が必要なようです。詳しくは、問い合わせてみてください。
この自転車コーナーの前には窓もあり、立っていれば前面展望を楽しむこともできます。
ほかには、アートコーナーもあります。まあ、とにかく、ラマルしまなみは、出発前にプチ探検して楽しい列車です。
という感じで、ラマルしまなみの出発の時刻となりました。
八点鐘を鳴らして、スタッフに見送られての出発です。
出発したら、日本を代表するアルパ奏者の上松美香氏が手がけたオリジナルBGMが尾道到着まで車内に流れます。なんだか、楽しい気分になります。
すぐに「La Malle de Bois」と袋に書かれたおしぼりが配られます。
で、さっそくサービスコーナーで買い物をします。
サービスコーナー(車内販売)では、コーヒーやラマルのグッズや地元の特産品のコラボ商品などが販売されています。
私は、「ささ」というビールを買いました。うれしことに、ラマルのカップがついてきました。瓶でそのまま飲むのって味気ないので、とてもいいサービスだと思います。
私は、ラマルしまなみで尾道に行って、尾道観光して、再びラマルしまなみで帰るという往復ラマルしまなみの旅でした。
帰りの便では、マスカットジュースを買いましたが、同じくカップが付いていましたよ。
岡山駅を出発したら、普通列車よりやや遅いかなというスピードで走り、20分ちょっとで倉敷駅に停車します。停車時間は8分間。出発の時は、同じく八点鐘を鳴らしてくれました。
あとは、尾道駅までどこの駅にも停車しません。驚くことに、福山駅もスピードをゆるめることなく通過しました。
ただ、途中の金光駅の所には、桜が咲いており、アナウンスとともに減速してくれました。こういうところが観光列車ですね。
この他にも、観光列車らしい点といえば、車内検札のスタンプがラマルのスタンプになっています。「切符を拝見します」と言わずに「お手持ちの切符に記念スタンプを押させてもらいます」って感じだったと思います。
さらに、ラマル号のボードを持ってのインスタントカメラでの記念撮影をしてくれます。このサービスは、「ゆふいんの森」等の九州の観光列車ではおなじみですね。
という感じで、ラマルしまなみは、あっという間に尾道駅に到着しました。
尾道駅では、そんなに表立ってはいませんでしたが、ホームでラマルの缶バッジを配っていました。帰りの岡山駅ではなかったので、缶バッジがもらえるかも?と心にとめておいた方がもらい損ねませんよ。
こんな楽しいラマルしまなみの予約ですが、ほかの列車の指定席の予約と同じで、指定席券を買えばいいだけです。なので、全国の駅のみどりの窓口で買うことができます。
ちなみに、1ヶ月前の10時から販売しています。売切れそうと思ったら、早めに予約しておいた方がいいです。
参考までに、ラマルしまなみの運転日は、金曜という平日なので、けっこうガラガラで運転していることが多いようです。私が乗った時も15人ほどしか乗車していなかったです。
あと、ほかにラ・マルしまなみについて書くことといえば、1人席・2人席ともにコンセントがあります。
さらに、パスワードもいらない無料のWiFiが車内に飛んでいます。
以上が、ラマルしまなみの乗車レポートです。
みなさんも、ラ・マル号に乗車してみませんか?
ゆっくりとした時が流れますよ。
2017年4月中旬
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