大門沢小屋の宿泊レポート
大門沢小屋は、南アルプスの農鳥岳の奈良田から登る登山道の途中にの標高1765m地点にある山小屋です。
北岳―間ノ岳―農鳥岳と白根三山を縦走する時に、宿泊する人が多い山小屋です。
今回、私は、農鳥岳と西農鳥岳を登山するために、この大門沢小屋に連泊しました。もちろん、1泊2日で十分ピストンすることは可能なんですが、昼過ぎに奈良田を出発したのと、上でのんびりしたかったので、連泊する計画にしました。
この大門沢小屋に宿泊した時の個人的な口コミ・評判というか宿泊レポートです。滅多にいない連泊者ならではの情報もありますよ。
大門沢小屋は、あまり大きくない山小屋です。なので、週末やハイシーズンは予約しておいた方がいいと思います。
大門沢小屋は、宿泊棟と食事棟の2つで構成されています。
まず、宿泊棟ですが、2階建てで、1階は中央に通りがあり、その周りに布団が並べられています。
2階は、沢の方から階段で上がるのですが、1階と同じように真ん中に通路があり、その両側に布団があります。
ただ、1階と違って、一番奥に、4畳半くらいの部屋というか個室が2つあります。個室料金を払えば、込んでいないときは個室もできるそうです。
宿泊棟に関しては、昔の山小屋といった感じで、お世辞にもキレイとは言えません
宿泊棟の中央部分には、ハンガーが多数あり、そこに濡れたカッパとか吊って乾かせるようです。
食事棟はプレハブで、談話室を兼ねているということはなさそうで、食事をするためだけのようです。
ただ、宿泊棟の前に、椅子が並んでいて、テントの屋根がありますので、寒くなければ、そこで談笑することができます。
大門沢小屋の大きな特徴のひとつが、水が豊富ということです。
水は、ジャブジャブ流れていて、それでビールやジュースを冷やしています。
飲み水兼の洗面所では、なんと液体せっけんが完備されています。
そして、顔を洗うどころか、汗でびちょびちょになったTシャツも洗わせてもらえました。さすがに、込んでいるときは、洗濯はできないでしょうが、普通の込み具合ならさせてもらえそうです。
私は、連泊なんで、翌日はそれを宿泊棟のハンガーに干したままで西農鳥岳をピストンしてきました。
水が豊富なおかげで、温水シャワーがあります。ただ、1回500円と書かれていました。というのも、利用したくとも故障中でできなかったからです。
さて、大門沢小屋の最大の欠点ともいえるのが、トイレです。はっきり言ってワイルドすぎです。
なんと、トイレは、床板に穴が開いただけの状態です。下には、汚物が積み重なっているのが見えます。しかも、タンクとかではなく、そのままの地面にです。
で、4つ並んだトイレの下は繋がっています。
このトイレの汚物はどうなるんだろう?とよ~く観察した結果、どうも水で流すようです、沢の方に。携帯トイレを持参しろとかいう今のぬるい登山スタイルからは想像もできないワイルドなトイレです。
そして、トイレットペーパーも完備していなくて、持参しないといけません。で、紙もトイレに捨てます。ほんと、山小屋のトイレの中でも1級品のワイルドなトイレですよ。逆に必見かもしれません。
食事ですが、正直、昨今の山小屋の中では、かなり質素な部類と言えるでしょう。それでも、ごはんとみそ汁のおかわりはできますので、腹いっぱいにはなります。
ここで、連泊したから言えることですが、たまたまなんかもしれませんが、夕食・朝食ともに2日とも全く同じでした。
正直、これはつらかった。でも、山小屋に連泊したのは初めてなので、これが普通なのかもしれません。
他に、大門沢小屋について書いておくことと言えば、携帯の電波はドコモは入るようですが、他は厳しそうです。私はAU系なんですが、入りませんでした。なお、AU系は、稜線に出る手前の2700mくらいのポジションで繋がる区間があります。
それから、宿泊棟には、ネズミかヤマネが出ます。そう宿の人が言っていました。なので、食料はザックの中にしっかりしまっておかないといけません。私は、その洗礼を受けました。夜中に、なにか小動物が顔の上を歩きました。
私が宿泊した日のスタッフの愛想ですが、まあまあといった感じです。少なくとも、悪くはないと思いました。
さいご、大門沢小屋からは、晴れていたら富士山を望むことができます。
以上、大門沢小屋についての宿泊レポートでした。
2019年9月上旬
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